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元旭山動物園飼育員の絵本作家あべ弘士作品も!北海道立近代美術館・SIAF2024の「1924-2024 FRAGILE [こわれもの注意] 展」を訪れる

元旭山動物園飼育員の絵本作家あべ弘士作品も!北海道立近代美術館・SIAF2024の「1924-2024 FRAGILE [こわれもの注意] 展」を訪れる

はい、皆さんこんにちは。日常生活が楽しくなる情報をお伝えすることを心がけている、旅する写真家のいんたらくとです。

北海道立近代美術館

今回は北海道立近代美術館を訪れています。北海道立近代美術館は、その名前の通り近現代の作品を中心に展示している美術館で、オリジナルコレクションとして北海道と縁のある作品を多く収蔵しています。札幌市営地下鉄東西線の西18丁目駅から徒歩約5分という中心部からもそう離れていない場所にあります。地図でみると大通公園からも近いのですが、大通公園が東西に長いという特徴の公園となっているため、油断するととても長く歩くこととなってしまうので注意が必要です。さっぽろテレビ塔とは逆方向のほぼ端に位置しているため、大通駅から歩いた場合は約1.8kmあります。

札幌国際芸術祭2024(SIAF2024)の会場のひとつに設定されており、街の中心部にある会場として多くの観覧者が訪れていました。この日の最終入場時間が迫っていたので急ぎ足で移動しました。

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入場料

区分前売パスポートパスポート個別鑑賞券
一般2,500円2,700円1,500円
市民・道民1,800円2,000円1,500円
学生(高校生以上)1,000円1,200円800円
SIAF2024 チケット料金

入場料は、SIAF2024全会場共通のパスポートを利用する場合、一般は2,700円、一般のうち北海道に居住している人は2,000円、学生は1,200円です。中学生以下は無料で入場することができます。1回1,500円の個別鑑賞券も用意されていましたが、SIAF2024の2つ以上の会場を訪れるなら共通パスポートのほうがお得に入場することができるので、ぱっと見た感じでも共通パスポートを手にしている人のほうが多数派でした。パスポートであれば会期中何度でも入場することができます。

1924-2024 FRAGILE [こわれもの注意] 展

北海道立近代美術館の展示のテーマは『1924-2024 FRAGILE [こわれもの注意] 』です。展覧会が開かれた2024年から100年前までの北海道に焦点を当てた展示となっています。明治時代に開拓されるまでは『未開の大地』でしたが、1924年から2024年という100年間は北海道にとっては大きな変動のある時代でした。北方領土問題についてもこの100年間の出来事です。

リチャード・アヌスキウィッツの『ライト・カドミウム・レッド・スクエア』という作品です。1979年に制作された作品ですが、正方形という形といい色使いといい、もしSNSに数時間前に投稿されたものとして掲載されていても違和感なく受け入れてしまいそうです。

光の具合によっても見え方が変わるのが特徴的な杉山留美子の作品です。白背景の美術館の壁にとても良く映えます。シンプルながらもまるで窓のような存在感があります。

ガラス製の棒がキラキラ光を反射してカランカランと音を立てている作品です。実物はとても美しいものでしたが、少しでも引っ掛かってしまえば壊れてしまうのは誰が見ても明らかでした。

北方地域の生活が反映された刺繍作品です。刺繍では伝統的な生活風景がモチーフになっていますが、近代的な暮らしが広がった今となっては『壊れやすい』日常なのかもしれません。

ダナ・ザーメチニーコヴァの私の家族という作品は、作品そのものだけでなく輸送に使われたコンテナも展示されていました。。平面ガラスを使った作品でありながらも複層にすることで立体的な作品となっています。

元旭山動物園飼育員のあべ弘士によるイラスト

展示の目玉は、旭山動物園で飼育員をしていた絵本作家あべ弘士のイラストです。飼育員として勤務する傍らで描いた、動物のイラストが注目され、絵本作家としての道へと進み始めました。旭山動物園での日々を描いた旭山動物園日誌は原点とも言える作品です。

絵本作家としてのデビュー作は『雪の上野動物園 なぞのあしあとのまき』です。

アフリカでの風景を描いた屏風のような連続作品です。

絵本作家のあべ弘士を有名にしたのはやはり『あらしのよるに』のイラストです。絵本に触れる機会が少なくても、絵本あらしのよるにの存在を知らないという方は流石に少ないのではと思います。

こんちき号北極探検隊に関連して、北極圏で見た生き物の姿をメモとして記録したスケッチ帳の実物も展示されていました。

氷上カーニバル。

最後の展示は『どうぶつえん物語』というタイトルの夕日のイラストでした。あべ弘士の原点が旭山動物園での日々であったことを考えれば、最後の展示も動物園で締めるというのも納得です。

おわりに

札幌の市街地にある北海道立近代美術館会場を訪れました。壊れやすい作品、壊れやすい日常など壊れやすいものに注目した北海道の100年間を振り返る展示を見ることができました。今回の展覧会の目玉でもあるあべ弘士のイラストは絵本で見たイラストの世界が展示室いっぱいに広がっていて充実していて満足な内容となっていました。SIAF2024の開催は北海道立近代美術館を訪れるとても良いきっかけとなりました。また、気になる展示があれば訪れてみたいと思います。

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