北方の樺太への玄関口!蒸気機関車を波風から守るために作られた「稚内港北防波堤ドーム」を見る
はい、皆さんこんにちは。いんたらくとです。
稚内港北防波堤ドーム
稚内港北防波堤ドームは汽車や乗客に波風が直撃しないようにするための工夫として庇付きの形になった防波堤です。1936年に初代の防波堤ドームが作られて以来、稚内のランドマークとして愛されています。
現在では道路になっているところに線路が敷かれていて、汽車から樺太行きの稚泊連絡船に乗り換えられるようになっていたそうです。1945年までは稚泊連絡船にて、およそ8時間で樺太の大泊港まで移動し、大泊からは樺太の鉄道と接続していました。
当時は珍しいコンクリート製
建設された1936年頃はまだ建築物の素材としては煉瓦や石がメインでしたが、強風や高波にも耐えられる頑丈な素材としてコンクリートを採用することを決めたそうです。設計者の土谷実は北海道帝国大学を卒業してからたったの3年で防波堤ドームの設計を任されています。
初期の設計では四角いトンネルのような形でしたが、途中で景観にも配慮してドーム状に変更されたそうです。100年前の設計とは思えないほどお洒落で斬新なデザインの堤防で古さを感じさせません。
現在は2代目
ちなみに、現在稚内港に設置されている防波堤ドームは1978年に作られた2代目です。コンクリートがどれほど頑丈な素材といえども防波堤として荒波に耐え続けていれば老朽化も進みます。部分的な補修ではなく初代の見た目を残して新たに作られています。デザインとしては同じですが、初代よりも全長がやや長く作られているそうです。
宗谷岬
防波堤の上からは日本最北端の宗谷岬が見えました。稚内の中心部と宗谷岬は宗谷湾を隔てて反対側に位置するため、晴れていればばっちりとその姿を見ることが出来ます。
おわりに
稚内を代表する名所が稚内港北防波堤ドームです。防波堤ドームの周辺は公園として整備されているので、のんびりと散歩を楽しみながら稚内の名所を見ることが可能です。