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ブルーインパルスも参加!北方警備の最前線で開催されるエアショー「航空自衛隊千歳基地航空祭2022」会場レポート

ブルーインパルスも参加!北方警備の最前線で開催されるエアショー「航空自衛隊千歳基地航空祭2022」会場レポート

はい、皆さんこんにちは。いんたらくとです。

航空自衛隊 千歳基地航空祭2022

千歳基地航空祭2022は、航空自衛隊の2022年7月31日に千歳基地にて開かれた航空祭です。過去数回ほど感染症対策のために中止になっていた時期もありますが、千歳では毎年恒例のイベントとなっています。入場は無料ですが、事前の申し込みが必要で当日受付はありませんでした。千歳基地には北方の領土や領空を守るための第2航空団が配置されています。航空自衛隊の日頃の訓練によって鍛えた高度な飛行技術を見学することができるということで訪れてみることにしました。

航空自衛隊千歳基地は新千歳空港に隣接している基地で、新千歳空港と千歳基地の管制はいずれも航空自衛隊が管轄しています。千歳基地のある千歳空港と旅客ターミナルのある新千歳空港は厳密には別の空港ですが、誘導路で行き来することも可能で、滑走路状況に応じて民間機が千歳空港に着陸することもあるなど、一体で管理されています。

基地だけの航空祭ではなく『千歳のまちの航空祭』として、基地の外部でもイベントが同時開催されています航空祭の中心となる千歳基地会場、南千歳駅近くの空港施設内にある空港地区会場、市内の公園であるグリーンベルト会場、パイロットの養成を行っている日本航空大学校北海道会場と4つの会場がありました。

オープニングフライト

千歳基地への入場口へ向かって歩いているとオープニングフライトの展示飛行が始まりました。会場の外にいましたが、飛行隊がやってきたのが見えたので、タイムスケジュール通り千歳航空祭がスタートしたようです。一番のベストポジションは基地内の観覧スペースですが、基地の周囲からも航空祭の飛行の様子を見ることが可能です。毎年恒例のイベントで、慣れたように基地のフェンスに沿ってピクニックを楽しんでいる人たちもいました。

基地への入場は南千歳駅南口付近と正門の2箇所とあり、入場券があればどちらからも入場することが可能です。車での来場は事前抽選で当選者のみとなっていたので、ほとんどの人が公共交通機関等で移動していたものと思われます。その結果として、駅からより近い南千歳駅前にある空港地区会場の入口はかなり混雑していました。それに伴い会場間の連絡バスもとても混雑することとなって、結果的にメインの千歳基地会場まで行くことが出来たのは約1時間半後でした。

救難訓練展示

救難訓練の展示では、遭難者の捜索を行うヘリコプターの『UH-60J』と小型ジェット機の『U-125A』が登場しました。万が一のときには低高度で、地上や水面の様子を確認しながら飛行するそうです。救難事故は発生しないに越したことはありませんが、いざという時の備えは大切です。

デモスクランブル・タキシング

領空侵犯発生を想定したスクランブル発進の展示です。緊急事態を知らせるブザーが鳴ってから数分で離陸していきました。千歳基地では他の航空自衛隊の基地と同様に防空識別圏に侵入する不審な動きに24時間体制で対応しています。特に千歳基地は動きが活発な前線の基地ともあって、とても緊張感の高い環境です。航空祭が実施されている最中でも待機している人たちがいます。

まだメイン会場とは滑走路を挟んで反対側の空港地区会場にいましたが解説アナウンスはこちらがわでも流されていたので、プログラムの進行状況はわかるようになっています。

手荷物検査や入場登録の確認まではとてもスムーズで、南千歳駅前から15分ほどで門をくぐって基地内部へと入ることが出来ました。空港地区会場には救難飛行艇の展示もあったのでじっくりと見たかったのですが、連絡バス乗り場が尋常ではない混雑ぶりとなっていたので、やむを得ずメインの千歳基地会場へと向かうための連絡バス待機列に並ぶことにしました。

F-15J戦闘機 機動飛行①

連絡バスの待ち時間は待つ他ありません。連絡バスの待機列に並びつつ飛行展示を眺めていました。同じ飛行場内とはいっても距離があるので、飛行展示を見るなら「やっぱりメイン会場の方が良いのは当然かなぁ」と思っていたら、途中で空港地区会場の上空にも来てくれる戦闘機がありました。

早く地区移動して飛行展示を近くで見たいと思っている人が多かったようで、並んでいる人たちからは歓声が上がりました。空港地区の上空に来るのは、展示の予定にあったのかなかったのか定かではありませんが、並んでいる最中の楽しみとなったのは確かな事でした。

送迎バスで地区移動

ようやく連絡バスに乗車する順番が来ました。列に並んでいるときはバスの台数が少ないのかと思っていたのですが、意外なことに、台数は多く用意されていて、車列となって次から次へとやってきていました。それでも待ち時間が発生したと言うのは決して連絡バスの用意が少なかったのではなく、注目度が高く来場者が多かったのかなという印象を持ちました。仕方がないと言えば仕方が無いのですが、複数の会場に分散して実施しているので、それぞれの会場間の移動はもう少しスムーズに出来たらもっと良かったと思います。

南千歳駅前の空港地区会場から入場して、約1時間半経過していたのですが、無事に『千歳基地会場』に到着しました。千歳基地会場を訪れるなら急がば回れということわざのように、駅から離れている正門まで移動してから入場したほうが、待ち時間が少なくて良かったのかもしれません。

ヘリ収容訓練

怪我人をヘリコプター等に収容するという訓練の様子です。怪我の状況を確認して担架に乗せて引き上げます。ロープが解けないようにしっかりと固定したら、上空にいる隊員に『握りこぶしを回す合図』を送ってゆっくりと引き上げていきます。地上側で担架の側面を引っ張っているのは、回転するのを防ぐ効果があるものだそうです。

ヘリ収容訓練の展示はは格納庫に設置された訓練用のスペースを囲んで実施されました。実際には低空でホバリングしているヘリコプターに引き上げます。訓練では揺れることもありませんが、ヘリコプターでは突発的な揺れも発生するため更に難易度が上がるそうです。

格納庫内の展示

格納庫は休憩スペースとしてシートの敷かれた場所が開放されていました。夏の屋外イベントで、日差しが避けられるような休憩所が用意されているのはとても快適でした。ちなみに、格納庫内では整備についての展示も行われていました。戦闘機のエンジンはこのように取り外しして整備するそうです。

F-35A戦闘機 機動飛行

ステルス戦闘機のF35Aは次世代の戦闘機として導入が進んでいる機体です。フォルムが流線型で『空飛ぶイカ』のような形をしています。ステルス性を高めるために武装は機体に収納されていて、使用時のみ外に出すようになっています。F35Aはこれまでの主力戦闘機に比べて、ネットワークを通じた状況解析や相互連携が可能となっている点で優れている機体そうです。ハード面では少なくとも従来とほぼ同等で、ソフト面で大幅に機能向上したものということになります。

F-15J戦闘機 機動飛行②

対空戦では右に出るものはいないとされているF15Jの展示が始まりました。F15Jは、航空自衛隊でも主力戦闘機として多数配備されています。新鋭のF35Aと比べても対空戦ならF15Jの方が高いと言われている長く信頼のある戦闘機です。

長いこと空を飛んでいる戦闘機なので、写真でも実物でも見たことがある戦闘機と言われて思い浮かべるのはやはりこの形です。

F15が初めて戦闘機として登場したのは1970年代で導入から50年近く経っています。それだけの長さを飛び続けられたのは、汎用的な構造で拡張性の高さがあったからと言われています。求められる性能は時代によって変わっていくものなので、近代化改修で変わっていくことがができるというのは、F15が飛び続けている秘訣とも言えるかもしれません。

働くクルマ走行展示

働くクルマ走行展示が行われている最中に離陸していく旅客機が見えました。航空祭の飛行展示を行っている最中は安全のため出発便も到着便も制限がかかるので、飛行展示と飛行展示の間のこの時間に合わせて待っていたようです。

火災が発生したときに駆けつける消防車です。通常の形の消防車だけでなく航空機火災にも対応している特殊な消防車もありました。

基地内の道路を清掃しているロードスイーパーも走ってきました。

ブルーインパルス飛行展示

まもなくブルーインパルスの出番です。パイロットが歩いてきて、出発前点検が始まりました。機体付の整備員はドルフィンキーパーと呼ばれています。

ブルーインパルスは、宮城県にある松島基地に所属している展示飛行を行うための専門部隊です。曲芸飛行には一瞬の隙も許されない極めて高い飛行技術を要するため、全国から選抜された校区自衛隊でもトップレベルの飛行技術を持つパイロットのみで構成されているそうです。

背面飛行と通常飛行を組み合わせることで、千歳基地の上空に『山』が登場しました。

前を飛ぶ飛行機の後ろをくるくると回りながら追従しています。

最後は全機揃って編隊飛行です。単機でも難易度の高そうな飛行で目を見張るものがありました。機数が多くなるとそれだけでもインパクトが増します。

おわりに

千歳のまちの航空祭は、会場が分かれています。それぞれの会場は連絡バスも運行されており、地図上でも近くに見えるのですが、いざ会場に訪れてみると、歩くには遠く連絡バスも混雑しているため、あまり気軽に移動できる距離ではありませんでした。タイムテーブルに記載されている飛行展示も見つつとなると、現実的にすべて回るのは難しいかなと思われます。展示内容で気になるものがある場合は先に行くか後に行くか、事前に決めておくのが良いかもしれません。

千歳基地は北方の領空を守る基地です。航空祭ではF15JとF35Aなどの戦闘機によって侵入する脅威に対応している航空自衛隊の業務の一部を見ることができました。ブルーインパルスの高度な飛行技術も楽しみながら見ることができました。機会があれば、また航空祭に訪れたいと思います。

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